Daiei Trading Co., Ltd.
飲茶文化から生まれた広東式の中華まん
鶏肉・しいたけ・えび・塩漬け卵などが入った「鶏球大包」は、とにかく巨大!

昔から飲茶文化が定着している香港では、包子(パオズ=中華まん)といえば飲茶でいただく点心のひとつ。屋台で肉まんを売っていたりする中国本土と違い、香港の場合は飲茶のできる飲食店で、お茶を飲みながらいただくのが一般的です。そんな飲茶文化から生まれた広東式の包子には、広東名物の叉焼を甘めの生地で包んだ「叉焼包」(チャーシューパオ)や、具だくさんの巨大肉まん「鶏球大包」(ガイカウダイパオ)などがありますが、昔から変わらず人気が高いのは叉焼包。香港では、子供にも大人にも愛されている最もポピュラーな包子です。

おいしい理由は、オイスターソースのたれにあり
叉焼包。花が咲いたような割れ目からは、甘辛く濃厚な叉焼あんがチラリ。

叉焼包の一番の特徴は、なんといっても甘辛いたれ。日本でよく見る普通の肉まんよりもあんの水分がずっと多いため、とろりとしたたれが叉焼と絶妙にからみあい、ぐんとおいしさを引き立てています。そんなたれを作るのに欠かせないのがオイスターソースです。濃厚なうま味と甘辛い味わいを持つオイスターソースに、老抽(広東特産の色付け醤油)や生抽(広東の濃口醤油)などをブレンドし、香り付けにエシャロットを使用。店によっては、柱侯醤や豆豉を加える場合もあります。ちなみに、オイスターソースの味わいは叉焼包の特徴でもあるだけに、店のメニューには「油叉焼包」(オイスターソース風味のチャーシューまん)と書かれていることも少なくありません。

花が咲いたように割れた、ふわふわの皮

叉焼包のもうひとつの特徴は、独特の皮にあります。普通の肉まんと違って、叉焼包の皮は蒸し上がると、花が咲いたように上部が大きく割れ、弾力があるというよりも、ふわっとやわらかいのが特徴。この割れ目とふわふわの食感を上手に作るのが「臭粉」(炭酸水素アンモニウム=重炭安)という膨張剤です。生地に臭粉を加えることで通常よりも発泡倍率が上がり、ふわふわにふくらんで上部がしっかり割れるようになります。

香港に中華まんブーム到来!?
2008年の香港は、パン屋感覚で気軽に買える中華まん専門店が続々オープンし、ちょっとした中華まんブームになりました。「バターを使うパンよりもヘルシー!」「わざわざ飲茶をしに行かなくても食べられる」と、中華まん人気が急上昇。店内には、昔ながらの菜肉包(いわゆる普通の肉まん)から新感覚のオリジナル包子まで、様々な中華まんが並び、学生やOLたちで賑わっています。